【実機レビュー】AfterShokz OpenComm

aftershokz ビデオチャット

 在宅勤務でのオンラインミーティング用に、AfterScokzの骨伝導ヘッドセット「OpenComm」を購入しました。

 使用を開始してから半年以上経ちましたので、使用感をレビューしたいと思います。

 結論として、ほぼ毎日オンラインミーティングや音楽鑑賞に活躍しており、オンラインミーティング用のヘッドセットを探している方には大いにおすすめします!

aftershokz
  • 耳を塞がず軽いため、装着時のストレスが小さく、長時間つけてても疲れにくい
  • 発言をしっかり拾ってくれる
  • 電池の持続時間が長い
  • 値段は高めだが、値段相応の満足感あり
  • オープンイヤースタイルの骨伝導ヘッドセット
  • デュアルノイズキャンセリング・ブームマイク付き
  • 一度の充電でバッテリーが8時間持続
  • 定価:19,998円(税込)

 各部の名称や特徴については、こちらの図が分かりやすいので引用しておきます(GREEN FUNDINGより引用)。

「AfterShokz OpenComm」のすごいところ

骨伝導ヘッドフォンの性能が優秀

 「AfterShokz OpenComm」のすごいところはたくさんありすぎて、何から伝えれば良いか迷ってしまいますが、まずは最大の特徴である「骨伝導ヘッドフォン」としての性能でしょう。

 一般的な(骨伝導でない)ヘッドフォンと異なり、耳が塞がれずに骨伝導で音が聞こえてきますので、周りの声が普通に聞こえつつ、自分にだけBGMが流れる感覚で、非常に新鮮です。骨伝導ヘッドフォンの特徴を表す言葉として、よく「耳が1セット増える感じ」と言いますが、言い得て妙だと思います。

 我が家で「AfterShokz OpenComm」を順番に体験してみたところ、普通におしゃべりをしながらOPENCOMMからBGMのように音が聞こえてくるため、皆一様に「え?この音みんなには聞こえてないの?」という反応を示しました。耳に音波を響かせるのではなく、骨伝導で聞こえるというのは、人体の神秘に触れるようなちょっと不思議な感覚があります。

 肝心の骨伝導ヘッドフォンとしての性能については、全く問題なくクリアに聞こえます。
 周りの音を遮断しないため、耳を塞ぐヘッドフォンに比べると音量が物足りなく感じることがありますが、その場合には耳栓で耳を塞ぐと周りの雑音が遮断され、OpenCommからの音が非常にクリアに聞こえます。

 我が家で初めて、かつ唯一の骨伝導ヘッドフォンですし、このご時世で他のヘッドフォンを試すことも難しいため、他の骨伝導ヘッドフォンとの比較ができず申し訳ないのですが、技術力に定評あるAfterShokzの骨伝導ヘッドフォンですので、基本性能はさすがに優秀だと思います。

 骨伝導の方が、耳を塞ぐ従来のヘッドフォン・イヤホンと比べて耳への負担も少ないようです。

非常に軽くて疲れにくい

 「AfterShokz OpenComm」の重量はわずか33gです。
 数百グラムが当たり前の一般的なヘッドフォンに比べて軽量であるのは言うまでもありませんし、例えば、イヤホンの代表格であるアップルのAirPodsですら40gですから、なんとそれよりも軽量です。

 しかも、耳全体にフックさせて装着するため、装着感はほとんどありません。実感として、一日中つけていても非常に疲れにくいです。

マイクが優秀

 数あるAfterShokzの骨伝導ヘッドフォンの中でも、OpenCommの特徴は、なんといっても長く飛び出たマイクです。

 このマイクは口元のかなり近くにまで伸びているため、発言をしっかり拾ってくれます。さらに、DSPノイズキャンセリング機能がついているため、バックグラウンド・ノイズを最小限に押さえ、こちらの声を相手にクリアに届けてくれます。

 このマイクは本当に優秀で、オンラインミーティングやオンラインチャットの際に大活躍すること間違いなしです。
 以前、オンラインミーティング用として別のヘッドセットを購入したのですが、口元からマイクまでの距離が遠く、ミーティングの相手から「聞こえないよー」と言われたことがありました。
 「AfterShokz OPENCOMM」に変えてからは、そのような心配とは無縁です。

 なお、マイクを使用しないときには上に跳ね上げることができ、そうすれば普通の骨伝導ヘッドフォンと変わらない使い方ができます。

電池が長持ち

 「AfterShokz OpenComm」のバッテリーは一度の充電で8時間持続しますので、日中にオンラインミーティングが連続しても電池切れすることは稀です。

 さらに、万が一電池切れになっても、60分あれば満充電できますし、5分の急速充電で最大2時間通話できる機能も備えています(AfterShokzのシリーズでは、OpenCommで初めて搭載された機能とのことです)。したがって、昼休みや会議の合間に充電するなどすれば、電池切れの心配はほぼありません。

 実感として、「AfterShokz OpenComm」の電池は本当によく持ちます。今までのヘッドセットでは、オンラインミーティングの途中で電池が切れて慌てることがあったのですが、「AfterShokz OpenComm」に変えてからは慌てることが減りました。「AfterShokz OpenComm」では電池残量について早めに警告してくれるため気を付けるようになった部分もありますが、電池が長持ち、かつ急速充電可能というのは間違いなく「AfterShokz OpenComm」の優れた機能です。

 なお、AfterShokzのホームページなどでは「最大16時間の通話が可能」と記載されていますが、「OpenCommを入力専用デバイス(例えばライブストリーミングの開催など)として使用すると、最大16時間の通話が可能」とのことで、双方向のマイク付きヘッドセットとして使用する場合のバッテリー持続時間は8時間のようです。

マルチファンクションボタンが意外と使える

 右耳に音量ボタン(プラス・マイナス)とマルチファンクションボタンがついており、これが意外と優秀です。

 ルチファンクションボタンで、オンラインミーティングへの参加・退出はもちろん、YouTubeの再生・停止なども手元で操作することができます

2つまでマルチペアリングが可能

 OpenCommのペアリングは簡単で、電源ボタンを兼ねる音量+ボタンを押し続けることでペアリングモードになります。

 ここまでは説明書にも記載があるのですが、説明書にない機能として実は2つまでマルチペアリングが可能で、例えば、OpenCommをPCに繋いでオンラインミーティングを行い、終わったら手持ちのスマホと繋げて音楽を聴く、というような使い方が可能です。

柔軟に動くわりに丈夫で壊れにくい

 OpenCommはフルチタンフレームでできており、マイクもチタン製です(世界初で唯一とのことです)。
 軽量でか細く、しかもわりと柔軟に動くので、壊れないかとつい心配してしまいますが、AfterShokzによれば、10,000回を超える折り曲げ、振り回しテストに耐えたとのことです。

 実際に半年以上ほぼ毎日使用してきて、壊れる気配は全くありませんし、ひやっとした場面もありません。今のところ、AfterShokzの謳い文句通りかと思っています。

丈夫で収納力の高いポーチ付き

 OpenCommは特殊な形状をしていますので、持ち運ぶ際には「首にかけておく?」くらいしか方法が思い浮かびませんが、しっかりしたポーチがついており、これに収納して持ち運べば形状をしっかりキープしてくれます。

 このポーチはけっこう収納力があり、専用充電ケーブルや耳栓など、一緒に使う小物を入れて持ち歩くことができます。

「AfterShokz OpenComm」の残念なところ

音質はそれなり

 音質はそこまでよくありませんオンラインミーティングで使用する分には全く問題ない音質ですが、音楽を聴くときは、気になる人には特に重低音が物足りないかもしれません。

 私自身は、主にオンラインミーティングで使用するために購入したものですし、もともとそれほど音質にこだわる方ではないので、気になっていません。

再接続のアナウンスがうるさい

 通話中に、「接続しました」というアナウンスが割と大きな音量で流れることがあります。おそらく通話相手にはアナウンスは聞こえていませんし、アナウンス中も通話は続けられるのですが、いきなり耳元で大音量のアナウンスが流れるのでびっくりします。

 調べてみると、どうやらマルチペアリングをしたことによるもので、通話中にもう一つのペアリング先との接続を試みているようです。マルチペアリングが必須でないのであれば、ペアリング先は一つにしておくのが無難かも知れません。

首の後ろがちょっと邪魔

 AfterShokzのヘッドフォン全体に言えることがですが、首の後ろで一体化されたデザインですので、首の後ろの部分が邪魔になることがあります。
 寒くてフードをかぶりたいときなどは、首の後ろ部分が邪魔になることがあります。

 なお、耳にフックして装着するスタイルですので、メガネとの干渉を気にされる方も多いと思いますが、この点は問題ありません。写真のように、メガネのテンプル(つた)やモダン(先セル)とはうまく住み分けて装着可能です。

 さらにマスクをかけても、写真のように、なんとかなります(外すときは面倒ですが)。

ムズムズする人もいる

 骨伝導で音を聞き取ると言うことは、骨を振動させるわけですので、特に音量をあげた場合や低音を響かせる場合に、骨の振動でムズムズする方もいるようです。

 私自身は全く気になっていませんが、気にされる方は、購入前に可能な限り試用してみることをおすすめします。

価格は高い!・・・が、値段相応の価値あり

 マイク付きのイヤホンやヘッドセットでも、安いものであれば数千円から売っている中、OpenCommは約2万円しますので、高価な買い物であることは間違いありません。アマゾンや楽天等で1割程度は安くなることがありますが、それでもぽんっと買える値段ではありません。

 個人的には、ほぼ毎日活躍してくれていますし、OpenCommのおかげで電話会議時のイヤホン・ヘッドホン関連のストレスがほぼ解消されましたので、値段相応の価値があると思っており、後悔は全くありません。

 当サイトや他のサイトのレビュー、あるいは店頭で試せるのであればお試しいただき、納得の上で購入是非をご判断ください。

まとめ

 「AfterShokz OpenComm」は、①こちらの声をしっかり集音して伝えてくれる、②長時間つけっぱなしでも疲れにくいし電池も長持ち、という優れた特徴を持っていますので、リモートワークで電話会議を行う人や、コールセンター業務を行う人などに特にお勧めです。

 他方、高価な品物ですので、予算上限が決まっている場合にはお勧めできません。また、通話することがあまりなく、音を聞く方を重視したいということであれば、ブームマイクがついていない「AfterShokz」の他のシリーズ、例えば下の「AfterShokz Aeropex」などを検討すると良いと思います。

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